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ご導入いただいた医療機器物流サービス


取り扱い機器

整形インプラント
(脊椎固定システム)

 創業100年を超える、医療機器の製造販売・開発企業の株式会社 田中医科器械製作所(以下、田中医科器械製作所)様は、新たに挑戦した滅菌商品の上市に際して、滅菌前洗浄工程、滅菌包装工程を鈴与株式会社(以下、鈴与)にアウトソース頂いております。
 上市までのリードタイムや、滅菌前の洗浄工程・包装工程への経験不足が大きな課題として挙げられていた中、洗浄工程のアウトソーシング先の検討開始から、医療機器製造販売承認申請までを、10ヶ月という短期スパンで実現されました。
 今回は滅菌商品に挑戦された背景に加えて、滅菌前洗浄・滅菌包装工程のアウトソーシング先に鈴与を選ばれた理由について、医療機器等統括製造販売責任者 薬務部部長 後藤広樹様にお話をお伺いしました。

日本人ドクターの手に合う、国産の脊椎固定システムが必要だ。

―はじめに、田中医科器械製作所についてご紹介頂けますでしょうか

 当社は創業から100年以上の歴史の中で、様々な医療機器を製造して参りました。「鋼製小物」と呼ばれるピンセット、メス、ハサミ、鉗子、のみ、鋭匙、開創器などを自社の職人が製造しています。その中でも、のみ、鋭匙、鋭匙鉗子などの刃物類や開創器、しなやかで弾力がある調子が求められる鉗子類は特に得意としています。

 また、当社の技術をできる限り医療従事者の方に協力・助力させていただき、患者様のお力になりたいという思いから、「本当に現場で必要とされる器械づくり」を目指しています。具体的には、当社の規格にない器械であっても、医療に従事する先生方からご要望やアイディアを頂けば、それを一緒になって開発していく特注開発、修理・メンテナンスを行っています。

―今回、クラスⅢ滅菌品となるインプラントなどの滅菌商品を製造するに至った経緯を教えてください

 当社はクラスⅠの鋼製小物の製造に加えて、高度管理医療機器の販売業者として、整形外科分野で使用されるインプラント材料の納入を行うディーラー業務も行っております。当然ながら、それら製品を取り扱う中で医療現場を目の当たりにしてきました。

 整形外科インプラントは海外製品のシェアが極めて高い分野です。海外の器械は海外のドクターを主眼にしているので、日本人のドクターからしてみれば、少し「ごつごつした」感じに作られているんですね。ドクターが小さな手で大きな器械を使いにくそうに使われている場面を目の当たりにし、実際に先生方からも「もっといいオペをしたいから、こういう器械が欲しいんだ」というご要望を頂いていました。

 「日本人の先生方に合った器械を提供すること」が我々の使命なのではないか。“先生方や、ひいては患者様のためになるなら、我々は「たった1本の医療器械」でも作っていくべきだ。”そうした想いから、有志を集めて国産のクラスⅢ滅菌品のインプラントを有する脊椎固定システムを製造し、上市を目指す「RENGプロジェクト」を立ち上げました。

滅菌前の「洗浄」という壁にぶつかった。

―新しく滅菌品の上市に取り組むにあたって、どのような課題がありましたか

 丁度薬機法が改正になり、他業種の方がどんどん医療機器業界に飛び込んできた中で、実際にものを作るところまではできたとしても、市場に出すところまではなかなかできていないのが業界の実態だと思います。特にクラスⅢやⅣなど、人体に与えるリスクの高い製品を世に出すとなると、申請・承認までのリードタイムが長かったり、命に係わる製品になるので、クリアしないといけない基準が多いんです。

 そういった業界的な課題に加えて、当社が滅菌商品を出すということは、これまで全く経験してこなかったこともあり、「滅菌」が大きな不安要素になっていました。

 「滅菌商品の管理のハードルは高い」という程度は認識していましたが、実際に懇意にしている企業に諸々相談をしてみると、インプラントにおいては「とにかく洗浄工程が大変」「洗浄における清浄度の管理など要求が多く大変すぎて洗浄の『せ』の字も聞きたくなくなる」など、洗浄工程がネックになるという声が多くありました。

 当初は滅菌前に「洗浄すればいい」くらいしか頭になかったので、どういう洗浄をしなくてはならないのかもわかりませんでしたし、滅菌品の「洗浄工程」に関する経験、明確な洗浄基準、洗浄設備やクリーンルームなどの作業環境も当然不足していました。「本当にうちで滅菌品が出せるのか」という空気が社内に広がっていましたね。

 自社で洗浄をすることが、経験的にも設備的にも難しいことが明らかだったので、最適なアウトソース先を探し回っていたのですが、できるところがなかなか見つかりませんでした。本当に困って、困って、色々な方に相談をしに回っていたところ、「この前洗浄や滅菌、包装まで提案してくれた会社がある」ということで、鈴与さんをご紹介頂いたんです。

滅菌前洗浄・滅菌包装はオリジナル色が強い領域。
必然的に、一緒になって考えていけるパートナーが必要だった。

―そのような経緯があったのですね。不思議なご縁だと思います。
サービス導入に当たって、鈴与に決めて頂いた一番の理由はどんなところにありましたか

 実は他にもう1社紹介していただいたところがあって伺ったんですが、そこでは滅菌包装は行うが洗浄工程は行わない、という回答だったんですね。ですから、滅菌前洗浄の工程を行う上では、ある意味選択肢がなかったと思っています。

 とはいえ、当初から「うちはここまでしかできません」というスタンスではなく、自分たちの要望に対して一緒になってチャレンジしていけるスタンスで頑張って頂けたので、より積極的な理由で鈴与さんを選ばせて頂きました。滅菌前洗浄や滅菌包装に関しては決まった枠にはめるものではなく、製品の構成、形状に合わせてオリジナルの基準や仕様を決めないといけないので、そうしたスタンスを求めていた、ということもあります。

 あと大きかったのは、ご対応頂いたスタッフが全員まるで「うちの専属の人なんじゃないか」と思うほど本当に一生懸命になって考えてくれたことですね。ただお願いするだけでなく、一緒にビジネスを作っていってくれる良きパートナーであることが、鈴与さんの一番の魅力だと思います。

―ありがとうございます。検討開始から、上市までのスケジュール感はいかがでしたか

 鈴与さんに初めて相談したのが、2015年の8月でした。そこから色々と要件を詰めていって、2016年の2月に洗浄評価発注、2016年の6月に製造販売承認申請、2017年11月に製品上市をしました。今こうやって改めて振り返ってみると、承認申請まで1年かかっていないんですね。鈴与さんには、相当短いスパンでやって頂いたと思います。繰り返しになりますが、やはり鈴与さんのスタッフが本当に親身に、迅速に、時には柔軟に対応してくれたお陰だと思っています。その後も試行錯誤を重ねながら、新製品や洗浄・包装バリデーションをいいスピード感で依頼させてもらっています。

―当社は ISO13485:2016の認証を取得いたしましたが、パートナー選定の際にISO認証などの条件はございましたでしょうか

 ISO認証が必須条件ではありませんでしたが、一定の品質が担保されているので、とても安心してお願いしています。より定量的な面でいえば、当社の要求事項に対する理解度が高いため、コミュニケーションコストがかからないことが一番のメリットだと感じています。それだけ、検討開始から、採用に至るまでのリードタイムを圧縮でき、また現場の監査も手間が少なくなるので、非常にありがたいです。

100年企業の挑戦を支え続ける、鈴与の医療機器物流力。

―今後鈴与にどんなことを期待されていますか

 田中医科の100年続いてきた歴史の中で、うちが滅菌商品を出すようになるなんて、私の入社当初は全く予想していませんでした。それでも当社が滅菌商品に挑戦できたのは、鈴与さんがいたからこそだと思っています。洗浄・包装に関する専門知識やノウハウ、品質にはもちろん満足していますが、それ以上に、新しい領域に挑戦する我々と一緒になって挑戦して頂ける姿勢と、スタッフの熱心さは、鈴与さんにしかない魅力で、こちらも刺激を頂いています。その点当社にとって、挑戦を続けていく上では必要不可欠な良きパートナーですね。今はすぐに何を、という話ではありませんが、困ったときには真っ先に頼りにしていきたいです。

―ありがとうございました。
会社名:株式会社 田中医科器械製作所
事業内容:医療機器の製造販売・開発・カスタマイズ・修理・保守、医療材料の製造・販売
従業員数:75名
本社:東京都北区田端新町2-14-18
HP:http://www.e-tanaka.co.jp/

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