OTC関連は総じて堅調に推移‐主力メーカーの14年3月期決算から

株価の上昇などにより各種の景気指標が好転したことで、景気は緩やかな回復傾向が続いているとされる。個人消費も明るい兆しが見られ、消費増税を控えた駆け込み需要の影響から、2014年3月期の連結決算が好内容となった企業も散見される。OTC医薬品市場はというと、好不調のカテゴリーはあるものの、総じて昨年度とほぼ同規模で推移しているようで、主力各社では今期も市場拡大に向け、製品面の充実や営業力の強化を図っていく計画だ。主要な製薬会社、小売企業の14年3月期業績を、以下にまとめてみた。

大正製薬「発毛剤リアップが二桁増収」‐武田薬品「好調なアリナミンブランド」


 大正製薬ホールディングスの14年3月期連結決算は、セルフメディケーション事業が前期比6・1%増の1818億円、医薬事業が0・3%増の1141億円と、主力2事業ともに堅調な推移を見せた。OTC医薬品が中心となるセルフメディケーション事業では、国内売上が1・8%増(1539億円)、海外が44・5%増(254億円)と、アジアを中心とした海外市場の伸びが目立つ。

 同社のセルフメディケーション事業は、数々のロングセラーブランドを有している。主なブランドの13年度売上(国内分)は、リポビタンシリーズが1・1%増の675億円、パブロンシリーズが0・3%減の260億円、リアップシリーズが11・5%増の156億円、胃腸薬シリーズが増減なしの43億円など。主要ブランドで唯一の二桁増となった発毛剤リアップシリーズについては、販促効果に加え、「消費税率引き上げ前の駆け込み需要の影響もあった」とする。

 今期(15年3月期)の通期業績については、リポビタンシリーズは0・9%減の668億円、パブロンシリーズは横ばいの260億円、リアップシリーズについては駆け込み需要の反動を織り込んで、8・9%減の142億円を見込む。国内分全体では、0・2%減の1535億円とした。

 武田薬品の14年3月期連結決算で、ヘルスケア事業の売上高は、アリナミン錠剤類、アリナミンドリンク類、ベンザ類などの増収により、前期比8・9%増(60億円増)の729億円となった。営業利益は、増収に伴う売上総利益の増益等により、26・8%増(35億円増)の164億円。

 一般用医薬品の主要品目の13年度売上は、アリナミン錠剤類が196億円(25・2%増)、アリナミンドリンク類が151億円(5・2%増)、ベンザ類が104億円(7・2%増)、ビオフェルミン類が84億円(3・9%増)、ボラギノール類が44億円(1・1%増)と、好調に推移した。

 今期(14年度)については、アリナミン類が179億円、アリナミンドリンク類が147億円、ベンザ類が107億円、ビオフェルミン類が84億円、ボラギノール類が42億円の見込みとしている。

 このほか、第一三共の14年3月期連結決算で、ヘルスケアの国内売上(第一三共ヘルスケアは、解熱鎮痛薬「ロキソニンS」の伸長等により、前期比1・5%増の481億円となった。今期(14年度)計画では、ほぼ横ばいの480億円とする。

Dgsは駆け込み需要が寄与


 一方、ドラッグストア業界では、引き続き業種・業態を超えた競合企業の新規出店、既存の店舗エリアを越えた新たな競合の出現、M&Aによる競合企業の規模拡大、そして同質化する異業種との競争や、医薬品ネット販売への対応など、これまで以上に取り巻く経営環境は大きな変化の中にある。こうした中で主要各社は、各地域における競争優位性を確保すべく、エリアドミナント戦略を積極的に推進する動きや、調剤や食品の取り扱いを強化して他社との差別化を図る動きが見られる。

 マツモトキヨシホールディングスの14年3月期連結決算は、売上高が前期比8・6%増の4953億円、営業利益が14・0%増の224億円、経常利益が13・1%増の245億円、当期純利益が18・5%増の133億円と増収増益で、売上高および各利益とも過去最高となった。

 関東エリアを中心にエリアドミナント化を推進すると共に、商勢圏拡大に向けて新規エリアへも侵攻し、九州を中心にスクラップ&ビルドを積極的に進めた。グループとして102店舗を出店(FC2店舗を含む)、70店舗を閉鎖し、既存の94店舗の改装を実施した。昨年12月には北陸エリアでドラッグストア・調剤薬局を展開する示野薬局を完全子会社化するなど、期末時点のグループ店舗数は96店舗増の1486店舗となった。

 今期(15年3月期)は、駆け込み需要の反動や、消費増税による影響など懸念材料がある中、顧客視点のマーケティングに基づくPB商品の開発と販売力強化、より専門性と利便性の提供に注力していく。また、引き続きシェア拡大に向けたエリアドミナント戦略を積極的に推進する計画。通期連結業績は、売上高5100億円など、増収微増益の見込み。

 サンドラッグの14年3月期連結決算では、ドラッグストア事業の売上高が前期比8・4%増の3372億円と伸長した。新規出店は45店舗。季節商材の不調などもあったが、3月は消費増税前の駆け込み需要で売上高が大幅に増加したことが寄与した。今期(15年3月期)は、グループ合計87店舗の新規出店を計画し、通期では売上高4647億円など、増収増益を見込む。

 ココカラファインの14年3月期連結決算は、売上高が前期比4・0%増の3493億円となった。医薬品については、かぜ薬、花粉症関連品をはじめとする季節性の高い医薬品の不調を、好調な調剤事業がカバーした。化粧品については、制度化粧品の美白関連の売れ行きが鈍化したが、これも消費増税前の駆け込み需要の増収効果で挽回した。

 今期(15年3月期)は、ドラッグストア事業強化・調剤事業強化・出店とM&Aによる事業拡大の三つに重点的に取り組み、通期では売上高3620億円をはじめ増収増益の計画。新規出店は43店舗(退店24)を見込む。

薬事日報より

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