国内3月期決算・各社の業績(1)

武田薬品


 主力の2型糖尿病治療剤「アクトス」の売上がグローバルで70・2%減少したものの、大幅な円安効果と新薬の成長で増収を確保し、事業効率化による経費削減もあって増益を達成した。

 医療用医薬品事業の売上高は9・1%増の1兆5291億円だった。

 国内は発売2年目の降圧剤「アジルバ」が前期比7倍超の253億円と大きく成長し、2型糖尿病治療剤「ネシーナ」や抗EGFR抗体「ベクティビックス」も伸びたが、アクトスや降圧剤「ブロプレス」の落込みと販売契約終了に伴う減収を吸収できなかった。

 米国は多発性骨髄腫治療剤「ベルケイド」が30・5%増の951億円と躍進し、URLファーマ製品の痛風・高尿酸血症治療剤「コルクリス」が519億円と貢献。欧州は抗体薬物複合体「アドセトリス」が順調に推移し、新興国はPPI「パントプラゾール」が拡大した。

 次期は米国で発売した大うつ病治療剤「ブリンテリックス」の寄与、アジルバやネシーナの伸長、新興国の成長によって大型品の減収を補って増収を見込む。

アステラス製薬


 前立腺癌治療剤「エクスタンディ」が大きく成長し、過活動膀胱治療剤「ベタニス/ミラベトリック/ベットミガ」や過活動膀胱治療剤「ベシケア」が伸長したほか、円安効果もあって二桁増収と好調が続いた。利益面は事業再編費用や為替差損などを計上して減益となった。

 日本はベタニスが前期比2倍の116億円となり、降圧剤「ミカルディス」群が8・9%増の976億円、消炎鎮痛剤「セレコックス」が18・4%増の443億円、喘息治療剤「シムビコート」が28・5%増の356億円と伸長し、GE薬の影響によって高コレステロール血症治療剤「リピトール」や統合失調症治療剤「セロクエル」などが落ち込んだ影響を補って前期並を維持。関節リウマチ治療剤「シムジア」や前立腺癌治療剤「ゴナックス」など新製品も寄与した。

 海外はエクスタンディが米国で3・6倍に拡大したことに加えて欧州で上市して546億円となった。

 次期はグローバル製品の拡大をドライバーに増収を見込み、製品構成の変化により原価率を抑えて増益を計画する。

第一三共


 降圧剤「オルメサルタン」群、抗血小板剤「エフィエント」、PPI「ネキシウム」、アルツハイマー病治療剤「メマリー」が伸長し、印子会社ランバクシーの決算期変更に伴う15カ月計上や円安も影響して二桁増収となり、売上増と経費節減により二桁増益となった。

 日本の売上高は4・9%増の5545億円だった。オルメテックが底堅く推移して791億円で支え、ネキシウムが2・5倍の542億円、メマリーが40・0%増の333億円と成長を牽引し、抗RANKL抗体の「ランマーク」と「プラリア」の拡大も貢献した。

 北米は高コレステロール血症治療剤「ウェルコール」や抗血小板剤「エフィエント」が伸長したが、「ベニカー」の減収や米子会社ルトポルド品の腎性貧血治療剤「ヴェノファー」が不振で、現地通貨ベースだと減収だった。

 欧州はオルメサルタン群が堅調で、現地通貨ベースでも増収となった。

 ランバクシーは北米向けがアトルバスタチンGE薬が貢献した前期からの反動で大幅に落ち込んだが、新興国向けが伸長した。

 次期は印サン・ファーマによるランバクシーの吸収合併が完了してランバクシーの業績が決算から外れる。第一三共グループに限ると2・3%の増収、6・3%の営業増益を見込んでおり、日本では主力品の継続拡大によって薬価改定の影響を吸収する計画。

大塚ホールディングス


 医薬関連事業は非定型抗精神病薬「エビリファイ」が31・3%増の5757億円と大幅に伸長して売上高が1兆円を突破し、二桁増益となった。

 中枢神経領域ではエビリファイの好調に加え、国内でユーシービージャパンと共同販促する抗てんかん剤「イーケプラ」が小児適応の取得やドライシロップ製剤の投入で大幅に伸長した。

 癌領域は「ティーエスワン」が堅調に推移したほか、ブリストル・マイヤーズスクイブと日米欧で共同事業を進めている「スプリセル」が拡大した。

 循環器領域ではバソプレシンV2受容体拮抗薬「サムスカ」が60%超の成長を達成した。

 次期は決算期を12月に変更。引き続き主力品の成長で増収増益を見込む。

エーザイ


 主力のアルツハイマー病治療薬「アリセプト」やPPI「パリエット/アシフェックス」が落ち込んだ一方、成長ドライバーの抗癌剤「ハラヴェン」、抗TNFα抗体「ヒュミラ」やファイザーとの共同販促の疼痛治療剤「リリカ」が牽引して増収を達成した。利益面では研究開発品が膨らんだほか、販売管理費を拡大したたため、営業増益を確保したものの、為替差損が響いて経常減益となった。

 国内はヒュミラが19・2%増の287億円、ハラヴェンが17・2%増の64億円、リリカの共同販促収入が40・2%増の194億円と二桁増となった。

 GE薬事業のエルメッド・エーザイは19・3%増の234億円で好調だった。

 海外ではハラヴェンが米州で14・7%増、欧州・中東・アフリカ・オセアニアで61・1%増とそれぞれ伸長。米国で新発売した肥満症治療剤「ベルヴィーク」は25億円で貢献。グローバル品のてんかん治療剤「ファイコンパ」も成長した。

 次期は国内薬価改定と米国での独占販売期間を終了したアシフェックスの落込みが売上に響き、将来に向けた積極投資を行うことから減収減益を計画する。

田辺三菱製薬


 多発性硬化症治療剤「ジレニア」のロイヤリティ収入が大幅増加したものの、医療用・一般用とも売上が前期割れとなったほか、前期途中のファインケミカル事業撤退の影響が通年化して減収減益となった。

 国内医療用は4・2%減の3417億円。最重点の抗TNFα抗体は静注製剤「レミケード」が3・9%増の763億円と堅調を維持し、皮下注製剤の「シンポニー」が77・5%増の94億円に成長した。選択的β1アンタゴニスト「メインテート」は9・6%増の155億円、抗うつ剤「レクサプロ」は42・0%増の65億円だった。

 一方、長期収載品の落ち込みや長生堂とのGE薬事業の提携解消の影響もあり、田辺三菱製薬販売取扱品が25・9%縮小した。

 海外医療用は5・8%減の220億円、一般用は15・6%減の44億円だった。

 次期はロイヤリティ収入の拡大を見込むが、国内が薬価改定で縮小するため、減収と予想している。

大日本住友製薬


 国内では消化管運動機能改善剤「ガスモチン」の特許切れが響いて減収となったが、米国で短時間作用型β作動薬「ゾペネックス」の独占販売期間満了に伴う減収を非定型抗精神病薬「ラツーダ」の伸長が補ったことに加え、円安効果もあって全体で大幅な増収を達成した。利益面では円安による販管費増を売上増が打ち消して増益となった。

 国内は12年末に上市した配合降圧剤「アイミクス」と非定型抗精神病薬「ロナセン」、降圧剤「アバプロ」、パーキンソン病治療剤「トレリーフ」の4製品が揃って拡大し、ビグアナイド系経口血糖降下剤「メトグルコ」が31・3%増の158億円になるなど新製品が順調だったが、長期収載品の苦戦や生産受託の減収をカバーできなかった。

 北米は新製品のラツーダが161・6%増の422億円に拡大したほか、催眠鎮痛剤「ルネスタ」も29・5%増の580億円と好調だった。

 中国はカルバペネム系抗生物質「メロペン」が56・5%増の98億円で牽引した。

 次期は国内の薬価改定や北米で独占販売期間が満了するルネスタの減収を織り込んで減収を計画する。

塩野義製薬


 国内、輸出/海外子会社、ロイヤリティ収入がいずれも増加し、コスト削減も奏功して増収増益を達成した。

 国内売上高は1・5%増の1683億円。高コレステロール血症治療薬「クレストール」が7・8%増の41億円、降圧剤「イルベタン」が29・3%増の139億円、抗うつ薬「サインバルタ」が17・8%増の114億円と最重要戦略3品が揃って成長し、これらを含む戦略8製品が10・3%増の929億円で牽引した。

 海外市場では、米子会社シオノギインクが26・0%増の214億円。閉経後膣萎縮症治療薬「オスフィーナ」を米国で発売した一方、特許満了を目前に控えた非ステロイド性抗炎症薬「ナプレラン」を売却したことにより、輸出/海外子会社全体では11・1%増の340億円となった。

 ロイヤリティ収入総額は1・2%増の707億円。アストラゼネカによるクレストールの売上高がグローバルで減少したものの、円安効果もあって円ベースでは4・3%拡大した。

 クレストールに関するアストラゼカとの契約を13年末に変更してロイヤリティ受取期間を延長したものの、14年度の受取額は大幅に減少することと、国内売上高が薬価改定で落ち込む見通しで、次期は減収の予想。

参天製薬


 医療用眼科薬の売上高は、国内は前年同期比25・5%増の1017億7900万円、海外は決算期統一や為替の影響もあって43・5%増の256億1600万円となった。従来の計算方法では28・9%増の230億0100万円。一般用医薬品は0・3%減の64億5500万円と微減で推移した。

 12年11月に発売し、バイエル薬品と共同で医薬品情報提供活動を行っている「アイリーア」は、187億5600万円の売上高を記録した。この領域で先行する「ルセンティス」の効能追加の影響で抗VEGF剤市場におけるシェアは48・7%と2位に甘んじたが、同様の効能追加によって今後「ルセンティス」を追い上げる計画だ。 同剤の伸長によって、同社は国内医療用眼科薬市場の成長率10・2%を大幅に上回る伸びを達成。同市場でのシェアは4・1%増の39・4%になった。

 決算期統一ベースでの実績では、主力の角結膜疾患治療剤「ヒアレイン点眼液」は3・1%増の218億2300万円と微増。同じ領域で10年12月に新発売した「ジグアス点眼液」は42・7%増の79億3700万円と伸長した。

 緑内障治療剤領域では「タプロス点眼液」は20・8%増の95億0900万円と伸び、「コソプト配合点眼液」も31・5%増の118億4600万円となった。

 15年3月期は売上高、利益ともにほぼ横ばいの見通しだが、今後米メルクからの製品譲受の影響を精査し、開示する予定だ。

小野薬品


 新製品が成長したものの、長期収載品の落ち込みが響き、全体としては売上がほぼ横ばいとなった。利益面では研究開発費が前期を下回ったが、市販後調査やコンピュータ/ソフト関連投資に伴う償却費が膨らんで販管費が拡大したほか、売上原価も増加し、二桁減益に終わった。

 主力品ではDPP‐4阻害剤「グラクティブ」が2・6%増の357億円と堅調を維持。骨粗鬆症治療剤「リカルボン」は45・0%増の111億円、制吐剤「イメンド」とイメンドのプロドラッグ製剤「プロイメンド」は合計で10・5%増の88億円、アルツハイマー病療剤「リバスタッチパッチ」は63・8%増の64億円となった。

 効能追加で周術期以外の不整脈に使用できるようになったβ1受容体遮断剤「注射用オノアクト」は18・8%増の44億円、新発売した関節リウマチ治療剤「オレンシア」の皮下注製剤は8億円で貢献した。

 長期収載品では、末梢循環障害改善剤「オパルモン」が4・2%減、気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤「オノンカプセル」が16・6%減、糖尿病性神経障害治療剤「キネダック」が14・5%減で不振だった。

 次期はSGLT2阻害剤「フォシーガ」を発売してグラクティブと2製品で2型糖尿病領域を攻めるなど、主力の新製品の拡大を図るが、薬価改定の影響を受けて減収を予想。利益面も新製品上市や研究開発プロジェクト進行に伴って販管費も増加するため、減益を計画する。

キョーリン製薬ホールディングス


 主力品の伸長、新製品の発売、導出品のロイヤリティ収入増、受託生産を手がけるキョーリン製薬グループ工場の寄与通年化したほか、 後発品事業も伸びて増収を確保したものの、販管費が膨らんで減益となった。

 医薬品事業は4・3%増の1097億円。国内では主力の気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤「キプレス」が1・5%増の402億円、過活動膀胱治療剤「ウリトス」が7・9%増の81億円と成長。新剤型として坐剤を投入した潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「ペンタサ」は5・3%増の186億円となった。新発売した喘息治療配合剤「フルティフォーム」は6億円だった。海外では米アラガン社へ導出した広域抗菌点眼剤「ガチフロキサシン」のロイヤリティ収入が後発品の影響により米国で落ち込んだ。

 後発品は薬局向け販売の拡大と受託生産売上の増加で18・7%伸びた。

 ヘルスケア事業は7・8%の減収だった。

 次期はフルティフォームの成長と後発品の売上増加により増収を見込む。

ツムラ


 医療用漢方製剤の堅調によって全体として増収を確保したが、原料生薬の価格上昇による売上原価率の上昇が響いて減益に終わった。

 医療用漢方の売上高は全129処方で3・2%増の1026億円となり、計画を上回って成長した。

 育薬育薬5処方は「大建中湯」が7・6%増の97億円、「六君子湯」が7・3%増の66億円、「抑肝散」が9・7%増の66億円、「牛車腎気丸」が0・8%増の38億円、「半夏瀉心湯」が5・5%増の11億円となり、5処方は合計で6・9%伸長。他の124処方は合計で1・9%伸長した。

 次期は薬価改定を踏まえつつも、医療用漢方の数量ベースの伸長傾向を織り込んで増収を計画するが、一部の原料生薬の価格上昇や為替の影響も想定して減益を見込む。

持田製薬


 医薬品関連事業はロイヤリティ収入が減少したものの、全般的としては順調で5・2%増の895億円となり、ヘルスケア事業も堅調に推移して増収を達成し、研究開発費を含む一般管理費の減少もあって増益を確保した。

 主要製品では速効型食後血糖降下剤「ファスティック」が27%減の14億円へ落ち込んだが、最注力品の抗うつ剤「レクサプロ」が田辺三菱製薬への販売を含めて25%増の76億円となり、子宮内膜症治療剤「ディナゲスト」が26%増の90億円と拡大。EPA製剤「エパデール」は1%増の377億円と堅調だった。新発売した疼痛治療剤「トラムセット配合錠」も12億円で貢献した。

 GE薬は22%増の54億円だった。

 次期はレクサプロ、ディナゲスト、トラムセットやGE薬の拡大、新製品の投入によって薬価改定の影響をカバーして増収を予想するが、減益を見込む。

科研製薬


 関節機能改善剤「アルツ」の売上高が1・7%増の320億円と安定的に推移し、癒着防止吸収性バリア「セプラフィルム」が3・5%増の107億円、高脂血症治療剤「リピディル」が8・5%増の44億円と堅調だったほか、GE薬が19・6%増の109億円と二桁成長し、さらにライセンス収入も寄与して増収を達成した。利益面では販管費や研究開発費が増加したものの、12期連続の増益を達成した。

 医薬品・医療機器の単体売上高は2・0%増の799億円だった。

 次期は堅調なアルツのほか、セプラフィルムやリピディルの伸長、GE薬の拡大を見込んで増収を予測。パイプライン強化で研究開発費を増やすが、増益を計画する。

日本新薬


  日本新薬の2014年3月期連結決算は増収増益となった。骨髄異形成症候群治療剤「ビダーザ」、月経困難症治療剤「ルナベル」など新製品群が伸長した。

 医薬品事業の売上高は前年同期比8・6%増の633億4500万円、機能食品事業は13・3%増の131億7200万円となった。

 「ビダーザ」は38・1%増の96億9200万円と伸長したが、計画の100億円にはわずかに到達しなかった。投与開始初期に脱落する症例を減らすため、本社に6人、全国各地に10人配置した同剤専門の学術担当者らによる情報提供を今後さらに強化する計画だ。

 「ルナベル」の売上高は34・3%増の62億1600万円、勃起不全治療剤「シアリス」は25・1%増の42億1700万円、肺動脈性肺高血圧症治療剤「アドシルカ」は50・6%増の28億8300万円と伸びた。一方、長期収載品を中心とした既存の主力品はそれぞれ減収となった。

 15年3月期は、薬価改定の影響を吸収して増収増益になると予想。今年4月に新発売した前立腺肥大症に伴う排尿障害改善剤「ザルティア」の寄与、ファイザーに販促活動を委託したがん疼痛・慢性疼痛治療剤「トラマール」の大幅な伸長、工業所有権等収益の増加などを見込んでいる。

 肺動脈性肺高血圧症を対象に開発中の「ACT‐064992」(一般名:マシテンタン)、がん疼痛・慢性疼痛を対象に開発中の「NS‐24」(一般名:トラマドール塩酸塩)は、今年度上期中に国内承認申請を行う。

キッセイ薬品


 新製品の育成や導出品の契約金などの技術料、国内販売提携先への供給額の拡大などによって増収となり、研究開発費が増加したものの、前年度に計上した特別損失が減少したことも影響して増益を達成した。

 製品別売上高では最主力の排尿障害改善薬「ユリーフ」が13・8%増の133億円と好調だった。バイオ後続品の腎性貧血治療薬「エポエチンアルファBS注JCR」は26・4%増の55億円に成長した。

 糖尿病領域では速効型インスリン分泌促進薬「グルファスト」が2型糖尿病に対してDPP‐4阻害剤やビグアナイド系薬剤との併用が可能になって下期に復調して1・1%減の34億円にとどまったほか、グルファストに食後血糖改善薬のボグリボースを組み合わせた「グルベス配合錠」が50・5%増の25億円へ成長し、両製品の合計は前期を上回った。

 次期は薬価改定の影響や今期の導出契約金拡大の反動によって減収を計画する。

ゼリア新薬


 医療用医薬品事業が14・1%増の364億円、コンシューマーヘルスケア事業が19・9%増の253億円といずれも二桁増収となり、大幅増益を達成した。

 医療用では最主力の潰瘍性大腸炎治療剤「アサコール」が海外で子会社ティロッツの自販体制強化を通じて成長し、国内でも経口メサラジン製剤トップに向けて市場シェアを伸ばして42・6%増の171億円に拡大した。

 一方、競争激化によってH2受容体拮抗剤「アシノン」は8・3%減の44億円、亜鉛含有胃潰瘍治療剤「プロマック」は1・4%減の49億円と苦戦した。

 コンシューマーヘルスケア事業ではヘパリーゼ群が64・8%増、コンドロイチン群が17・4%増となり、いずれも70億円を突破した。

 次期は医療用で引き続きアサコールが成長するほか、機能性ディスペプシア治療剤「アコファイド」が6月に長期処方解禁を迎えて本格的に貢献すると予測し、コンシューマーヘルスケアでも主力製品を伸ばし、増収を計画。利益面では積極的投資で販管費が膨らむものの、売上増によって増益を見込む。

扶桑薬品


 扶桑薬品の2014年3月期単体決算は微増収2桁の減益となった。

 人工腎臓用透析剤キンダリー4号シリーズや吸着型血液浄化器リクセルなど主力品が好調に推移した結果、売上高は前期比1・1%増の490億9800万円の微増収となった。 利益面については、営業利益は急性期おける新たな透析液の開発など研究開発費を前期比1億3900万円増の18億1200万円に増やしたことや、人件費の増加どにより前期比10億0800万円(26・8%)減の27億8700万円となり、経常利益は10億0500万円(26・8%)減の27億4100万円と、それぞれ2桁の減益となった。

 当期純利益も前期に特別利益として扶桑会館跡地の売却益28億4000万円などを計上したこともあり、前期に比べ28億9200万円(59・4%)減の19億7900万円と大幅減となった。

 当期の主力品の売上はキンダリー161億8400万円(5・1%増)、生理食塩液100億1200万円(3・8%減)、リクセル53億3500万円(15・8%増)、ろ過型人工腎臓用補益サブラット40億2900万円(5・3%減)、泌尿生殖器および肛門用剤セルニルトン29億1400万円(0・8%増)だった。

 次期業績については薬価改定や、売上原価、研究開発費(22億円を予定)の増加などにより売上高488億円、営業利益15億円、経常利益14億円、純利益9億円を見込んでいる。

あすか製薬


新製品としてGE薬6成分11品目を上市したが、長期収載品の落込みが響いて減収となり、販管費の削減を務めたものの、売上減による原価率上昇を吸収できず、減益に終わった。

 医薬品分野の売上高は4・1%減の355億円だった。

 新薬では高脂血症治療剤「リピディル」が7・2%増の44億円へ成長し、緊急避妊剤「ノルレボ」が30・2%増の7億円へ拡大したが、長期収載品の消化性潰瘍・胃炎治療剤「アルタット」が26・5%減の11億円、前立腺肥大症・癌治療剤「プロスタール」が18・1%減の16億円と大きく落ちた。

 GE薬ではPPI「ラベプラゾール」が23・3%増の8億円へ伸長し、2月に発売したLH‐RH誘導体「リュープロレリン」が3応援貢献したが、鎮痛消炎剤「セルタッチ」が28・9%減の34億円と不振だった。

  次期は長期収載品やGE薬が厳しい薬価改定の影響を受けるものの、増収・増益を見込む。

日本ケミファ


 GE薬事業が伸びたが、新薬事業の不振に加えて臨床検査薬事業も落ち込み、全体では微減収となり、原価率の上昇や販売管理費の拡大もあり二桁減益で終了。

 GE薬ではPPI「ラベプラゾール」が16・7%増の15億円、同「ランソプラゾール」が11・0%増の19億円、アルツハイマー病治療剤「ドネペジル」が11・4%増の13億円と牽引し、降圧剤「アムロジピン」も6・5%増の33億円と堅調だった。導出売上は52・6%減の8億円と落ち込んだが、減収は計画通り。

 新薬事業は競争激化やGE薬への置換えの影響で苦戦。柱のアルカリ化療法剤「ウラリット」が9・3%減の24億円だったほか、鎮痛消炎剤「ソレトン」が11・3%減の15億円、高血圧症治療剤「カルバン」が9・9%減の3億円となった。

 次期はGE薬の数量増と新製品投入で二桁増収を見込むが、将来に向けた戦略的投資で減益を計画する。

わかもと製薬


 医薬事業は微減収だったが、薬粧事業が主力の「強力わかもと」が牽引して10%増収、特販事業も国内他社受託品や輸出用「わかもと」の増加で11%増収と伸びて全体で増収を確保し、研究開発費の拡大を吸収して増益を達成し、前期の黒字復帰から成長基調を維持した。

 医薬事業では眼科手術補助剤・硝子体内注用副腎皮質ホルモン剤「マキュエイド」が30%増の6億円、緑内障・高眼圧症治療剤「ラタノプロスト」が16%増の3億円に成長した。

 一方、主力の非ステロイド性抗炎症点眼剤「ジクロード」が6%減の7億円、アレルギー性結膜炎治療薬「ゼペリン」が14%減の6億円、緑内障・高眼圧症治療薬「リズモンTG」が14%減の5億円となった。

 当面はマキュエイドの適応拡大や新規緑内障治療剤の非臨床試験に注力する。14年度は研究開発費を引き上げる方針で、次期業績は増収を見込むものの、利益面は損失を計画している。

薬事日報より

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