新独法に研究公正局を‐臨床研究実施で指針要求

日本学術会議は27日、研究者主導臨床試験の問題点と今後の対応策に関する提言を発表した。

国には、公的機関に臨床研究の推進部門と研究公正局の整備を求めたほか、医療機関には、臨床研究実施に関するガイドラインを策定し、自律的な改善策を講じるよう提言した。

 提言では、国に対して、医薬品の臨床研究を推進するための組織として「臨床研究推進部門(仮称)」を医薬品医療機器総合機構(PMDA)のような公的機関内に新設することを提案。新組織を運営する原資には、透明性確保を前提に、製薬企業等からの民間資金を活用すべきとした。

さらに、臨床研究の公正さを担保し、研究データの信頼性を確保するために、米国の研究公正局(ORI)の機能を想定した部門を、いわゆる日本版NIHとして設立予定の「日本医療研究開発機構(仮称)」の一部門として整備し、研究不正の監視、防止に役立てるよう提言した。

 一方、医療機関の長に対しては、研究者主導臨床試験の支援を行い、その管理を強化、充実させる組織として、「臨床研究管理センター」を早急に整備する必要があるとし、安定運営のための財源と人材を確保した上で、臨床試験の質と信頼性確保につなげるよう求めた。製薬企業等から資金提供を受ける臨床試験については、同センターの監視下で企業と契約を結ぶことを研究者に義務づけるべきとした。

 また、関連団体と連携して「研究者主導臨床試験の実施に関するガイドライン」を早急に策定するよう医療機関の長に求め、自律的な改善策を講じるよう提言した。

 指針には、臨床研究管理センターの役割と責務を明確に位置づけると共に、被験者の人権に配慮した上で、臨床試験実施計画書(プロトコール)の作成、公的機関への登録、被験者データの収集、管理と長期保管の方法、統計解析に関する独立性確保、データ解釈等の手順、論文公表への責務等を明確に記載するよう求めた。

 さらに、データ管理と統計解析の独立性、研究資金と資金提供者の妥当性、研究者の利益相反(COI)状態、実施から終了に至る管理体制、倫理審査委員会とCOI委員会の連携による審査機能の強化等も明記されるべきとした。

そのほか、研究者主導臨床試験に携わる研究者の倫理性維持、向上を提言。ヘルシンキ宣言や臨床試験に関する倫理指針を遵守し、被験者保護に徹するよう求めた。臨床研究を実施する研究者に対し、その研究にかかわる資金提供者や企業との金銭的な関係を社内に開示する義務を負うとした。

薬事日報より

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