リモート調査を本格運用へ‐医薬品等の申請資料適合で

感染リスク減に対応


 
 医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、クラウド等システムやウェブ会議システムを用いて、調査員が現地に行かずに医薬品・再生医療等製品の適合性を確認するリモート調査の本格運用を始めた。新型コロナウイルス感染防止のため、5月から試行的にリモート調査を実施してきたが、16日に関係団体向けに具体的な実施方法に関する通知を発出。平常時でも運用していきたい考えだ。リモート調査だけでは審査に限界もあるため、当面は調査内容に応じて、訪問を主体とした通常調査と使い分けて実施する方針。


 
 承認申請資料や再審査/再評価申請資料などの適合性調査は通常、PMDAが通知した日程、場所で承認申請者などから提示された根拠資料を確認し、申請者から試験実施当時の状況などを聴取することで実施してきた。リモート調査では、根拠資料を予めリモート調査用資料として提示してもらい、事前調査と当日調査の2段階で確認する。申請者の意向を考慮した上で、PMDAがリモート調査を実施する旨を伝える。

 事前調査ではリモート調査用資料を確認し、当日調査に向けた懸念事項を整理。調査期間は10営業日を目安としている。

 リモート調査用資料の条件と範囲については、PMDAから申請者に当日調査の13営業日前に提示される。申請者はクラウド等システムに格納してリモート調査用資料を提示する方法か、CDやDVDに格納してPMDAに郵送し提示する方法の二つから選択。当日調査の10営業日前に提出し、PMDAが内容確認を行う。根拠資料が紙資料である場合には、スキャニングして電子媒体化するよう求める。

 当日調査では前日までに、企業に事前調査で確認できなかった懸念事項が伝えられ、事前調査で整理した不明点について申請者から聴取を行う。

 PMDAは、緊急事態宣言発令後に通常の適合性調査が行えず、審査のスケジュールに支障を来す事態が発生したため、5月の厚生労働省からの事務連絡で試行的にリモート調査を開始。平時でも運用が可能になるよう改正医薬品医療機器等法に関連した省令の一部改正を行い、リモート調査の法整備を行った。

 リモート調査を行うことで、調査員の現地訪問による感染リスクを軽減できることや、事前調査で論点や懸念事項が整理され、当日調査がスムーズに行える可能性がある。

 また、調査員派遣でかかる移動費や人件費の節減も見込まれる。

 一方、企業側は、事前調査で論点が整理されることにより、当日調査に向けては、懸念事項に対応するための追加提示資料の作成など事前準備に時間を充てられる。

 ただ、リモート調査で通常の調査を全て代替するのは難しく、審査の質担保が要件となる。

 今後、調査内容に応じて、従来の通常調査とリモート調査を使い分けて実施する方針だ。

第12386号 2020年11月25日
薬事日報より

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