卸4社で医薬品共同配送‐納入回数減、物流効率化も

 岡山県にある倉敷中央病院(1172床)は、医薬品卸4社の協力を得て自院への医薬品共同配送体制を構築し、1日から運用を開始した。岡山通運の専用車両1台が1日数回、卸4社の物流拠点を回って医薬品を収集し、同院に納入する。各卸の車両がそれぞれ医薬品を配送する既存の体制に比べて医薬品納入回数が減少するため、環境への負荷が軽くなるほか、院内での入荷検品などの受け入れ作業効率化にもつながるとしている。

 今回、共同配送に参加した卸は、エバルス、サンキ、セイエル、ティーエスアルフレッサの4社。同院は、卸各社から共同物流システム参加料を得る一方、運送委託契約を締結した岡山通運に運送費を支払う。

 これまでは、卸4社の物流拠点から医薬品が平日1日当たり計9台の車両で同院に納入されていた。岡山通運の専用車両1台が1日3~4回、卸4社の物流拠点を回って医薬品を集約して納入する体制に変更することで、同院への医薬品納入回数を抑えられる。

 同院にとっては、環境負荷の軽減に加え、荷下ろし場の混雑解消や入荷検品など、受け入れ作業の効率化につながる。卸側にとっては将来、共同配送の仕組みが地域全体に広がった場合、車両数や配送業務の減少に伴う固定費削減につながる可能性がある。

 全国的にも珍しい医薬品共同配送は病院側から卸側に提案して実現した。卸各社が高機能な物流センターを設け、各社の車両が個別に医療機関に配送するという既存の医薬品物流体制を効率化したいとの思いから、同院資材部が枠組みを発案。薬剤部と共同で卸に働きかけた。

 倉敷市では、卸4社の物流センターが近くに立地しており、他地域に比べて余計に物流の非効率感が強かったという。

 最終的な目標は、倉敷市域全体の医薬品共同配送の実現である。目標に向け、まずは同院単独での共同配送を成功事例として示し、興味を持つ他の医療機関に共同配送を広げたい考え。今後の拡大に当たっては、同院が主導する体制ではなく、運送会社や卸が主導する体制への切り替えが必要としている。

第12363号 2020年10月02日
薬事日報より

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