日本発のダブルアーム型抗がん剤調製ロボ導入‐薬剤師の安全と負担軽減に期待

 山形大学病院は19日、国内病院で初めてとなるダブルアーム型の自動抗がん剤調製ロボット「ケモロ」を導入し、今月から稼働していると発表した。

 ケモロは、昨年10月にユヤマが開発したもの。これまで、国内病院への海外製ワンアーム型の抗がん剤調製ロボットの導入事例はあるものの、国産型の導入は今回が初めて。

 従来、抗がん剤の調製は、皮膚への付着や揮発性の薬剤の吸入などの曝露が問題となっていたが、ケモロの導入により、▽薬剤師の安全確保▽調剤ミスの防止▽薬剤師の業務軽減による病棟業務や服薬指導の充実――などが期待できるという。

 ケモロは、ダブルアームの純国産機器で、従来のワンアーム型機器よりもスピードアップされている。加えて、液体のバイアルの調製はもちろん、粉末のバイアルでも溶解液を注入したバイアルをセットした後、通常の「偏心回転」「偏心回転+揺動」の2種の動きと動作時間の組み合わせで、様々な抗がん剤の溶解に対応する。

 同病院薬剤部では、現在30人の薬剤師が所属するが、白石正同病院薬剤部長は「そのうち4人の薬剤師が抗がん剤の調製を担当し、4時間かかって1日平均40人分の抗がん薬の調製に当たっていた」と説明。さらに、「調製時間は人とロボットであまり差がないが、同ロボットの導入で抗がん剤調製担当4人のうち1人分は賄えそう」との構想を明かす。

 白石氏は、負担軽減により余裕ができた時間について、「患者の服薬指導や副作用チェックの充実などに当てたい」と強調し、「今後も改良する点があれば、メーカーと一緒に検討して、具現化していきたい」と話す。

 同病院では、現在、重粒子線がん治療施設の設置を推進しており、ケモロの導入は、今後見込まれる様々ながん患者への対応も視野に入れている。導入費用は約1億円。

 一方、ユヤマ営業企画部によれば、「ケモロの大きさは、安全キャビネットより一回り幅が大きいだけなので既存の製剤室でも容易に設置しやすく、国産品なのでメンテナンスもしやすい。今後、他の病院での導入も期待している」とコメントしている。

薬事日報より

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