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 今年もいろいろな出来事があった。新しくは薬学教育6年制に特化した新たなモデル・コアカリキュラムがまとまり、これから関係者により実務実習のあり方などの詰めが行われる。また、政府の成長戦略では、創薬や医療機器開発を重点的に取り組む姿勢が鮮明に打ち出された。今年度補正予算、来年度予算でどのような配分になるか注目される。いくつかのトピックスを取り上げ、今年を振り返ってみた。


日本再興戦略が動き出す‐健康づくりで薬局を活用

 6月に政府は、規制改革などを求める新たな成長戦略「日本再興戦略」を決めた。

 医薬品、医療機器、再生医療の医療関連産業の市場規模を2020年に16兆円に拡大する方向性を打ち出し、素案に盛り込んだ12兆円から上方修正した。医療分野の革新的技術の実用化を後押しするため、一元的な研究管理を行う司令塔機能として、日本版NIHを創設することも決めた。

 国民の健康寿命を伸ばすため、セルフメディケーションの実現を掲げ、予防・健康管理の推進に関する新たな仕組みづくりに向けては、薬局を地域に密着した健康情報の拠点として、一般薬等の適正使用に関する助言や健康相談、情報提供を行うなど、セルフメディケーション推進へ薬局・薬剤師の活用を促進することを盛り込んだ。

 また、日本再興戦略と健康・医療戦略に基づき、安倍晋三首相を本部長とする「健康・医療戦略推進本部」を設置した。

東北薬大、医学部新設に名乗り‐単科大学としては初の試み

東北薬科大学は10月、医学部新設を目指す構想を発表した。薬学の単科大学としては初の試み。これは、安倍晋三首相が下村博文文部科学相に対し、東北地方に医学部新設を検討するよう指示したことを受けてのもの。

 日本医師会などは、医師不足に拍車がかかる懸念があることや、将来的に医師の供給過剰が予測されるなど、新設には反対の姿勢をとった。

 しかし、文科省は11月に東北地方に医学部設置許可に関する基本方針を公表。東日本大震災からの復興、東北地方の医師不足、原発事故からの再生といった要請を踏まえ、特例として東北地方において1校に限り医学部新設を可能とし、最短で2015年4月からの開学が可能となるよう、所要の手続きを進めることを明らかにした。東北薬大では「最短開学のスケジュールに向け諸準備を行う」方針を示した。

ドラッグ業界の動き急‐M&A推進やコンビニ提携

ドラッグストア業界は、業種の垣根を越えた業務・資本提携や、生き残りをかけた企業の統合・再編の動きが活発化している。

 最大手のマツモトキヨシホールディングスは、積極的なM&A、グループ内再編やフランチャイズ事業の拡大を図ると共に、全国を七つのエリアに分けエリアドミナント戦略を推進している。

 北海道・東北を地盤にし全国展開を図っているツルハホールディングスは、中国地方や関西圏、四国などでM&Aを推進し、営業基盤の強化を図っている。

 一方、ドラッグストア企業と有力コンビニチェーンとが提携し、双方のノウハウ・メリットを生かした融合型店舗の開発の動きも見られる。ファミリーマートはドラッグ+コンビニ一体型店舗の展開を、ローソンは「マチの健康ステーション」をキャッチフレーズに、健康相談を含めた医薬品販売に乗り出した。

日薬が創立120周年迎える‐次世代に向けて発展誓う

日本薬剤師会が今年創立120周年を迎えた。6月9日には、その記念式典・祝賀会が常陸宮ご夫妻のご臨席のもと、約1000人の関係者が集い、開かれた。

 記念式典であいさつした児玉孝日薬会長は、1893(明治26)年の同会設立時を振り返り、「当時の薬剤師の先達が、わが国の医療に貢献できる薬剤師職能を確立するため、医薬品の制度の実現に強い意欲を持ち、様々な運動を展開した」と強調。

 その上で、「120年前の先達が将来の薬剤師が国民の医療や健康に貢献できることを夢見て、設立したのが日本薬剤師会」とし、「この節目に改めて次の世代を担う薬剤師に先達の夢をつないでいくことを心から誓う」と決意を表明した。

 また、安倍晋三首相をはじめ、日本医師会や日本看護協会の会長らが祝辞を寄せた。

PMDA‐WEST始動‐“関西発”創薬実現の柱に

医薬品医療機器総合機構の関西支部(PMDA-WEST)が、10月から始動した。薬事戦略相談を開始、来年度からGMP実地調査にも取り組む。

 同支部開設は、関西イノベーション国際戦略総合特区を成功させるための重要なツールとして、大阪府など関西の5自治体や経済界が国に要望して実現したもの。

 開発初期段階からの指導・助言により、関西圏からの革新的医薬品・医療機器の創出や、iPS細胞をはじめとする再生医療製品の実用化促進に拍車がかかるものと期待される。

 PMDAの近藤達也理事長は、「関西支部の開設は、自治体や経済界が国に要望することで始まった。関西に拠点を構えることで、より機能的にニーズに対応できるようになった。今後もより一層、有効で安全な医薬品・医療機器を現場に届けられるよう努力したい」と抱負を述べた。

医療情報化推進へ新組織‐JUMP、普及に向け実証実験

国民の視点で医療情報化を推進する新組織「日本ユーザビリティ医療情報化推進協議会」(JUMP)が5月、発足した。

 マイナンバー法が国会で可決・成立したことから、医療・介護、自治体関連機関間を連携する医療ID等を早期に実現するため、政策提言や社会や政府への啓発活動を進めていく。

 理事長に就任した森田朗氏(中央社会保険医療協議会会長)は、「番号制度は、個人情報などプライバシーの問題などで国民側に抵抗感もあり、医療でのメリットに対する理解が浸透していない。JUMPが様々な実証実験に取り組むことで、具体的な成果を示したい」と抱負を述べた。

 JUMPでは、▽国民視点に立った医療情報化を推進する共通番号▽ICTを活用した地域住民の健康を支える社会▽共通番号とICTで医療現場の抜本的イノベーション――の実現を活動の方向性に位置づけている。

新医薬品産業ビジョン策定‐「適者生存」の将来像示す

厚生労働省は6月26日、「医薬品産業ビジョン2013」を公表した。

 前回ビジョンの策定から6年が経過し、医薬品市場のグローバル化が進展。アンメットニーズや個別化医療に対応した新薬開発が求められている。日本の創薬環境が熾烈な国家間競争に十分対応できていないことや、安倍政権が成長戦略の戦略的分野の一つに健康・医療を位置づけたことなどの変化を踏まえ、日本を真に魅力ある創薬の場として目指すため、新たなビジョンを示すことにしたもの。

 新ビジョンは、医薬品市場や創薬経営環境の変化を踏まえ、「もはや全ての製薬企業が規模にかかわらず、それぞれ特徴を生かした企業にならなければ生き残れない」とし、規模と対象領域だけで企業形態を分類することはなじまないとの認識を示した。

新コアカリがまとまる‐6年制教育に特化した内容
 文部科学省の「薬学系人材養成のあり方に関する検討会」は、薬学教育の新モデル・コアカリキュラムをまとめた。各大学は新コアカリに基づいてカリキュラムを改訂し、2015年度からスタートさせる。

 6年制学部・学科の教育に特化したもので、これまで薬学教育と実務実習の2本立てだったコアカリを一本化。医学教育のコアカリを参考に、今回から新たに「薬剤師として求められる基本的な資質」を明示した。

 新コアカリは、カリキュラム作成の参考となる教育内容ガイドラインとして提示したものと位置づけ、教育課程の7割程度をコアカリに準拠した内容に、3割程度を大学独自のカリキュラムを準備し、独自性を発揮することを求めた。

 今後、関係団体などで構成する連絡会議で具体的内容を詰めていく。

MR総数、5年ぶりに減少‐薬剤師数は16%も増加

2012年度のMR総数が前年度比29人減の6万3846人と、2007年以来5年ぶりに減少したことが、MR認定センターがまとめた「13年版MR白書」で明らかになった。

 内資系を中心に大型新薬の開発が低調だったことなどが背景にあり、今年の状況によっては、本格的なMR数の減少に突入する可能性がある。

 一方、薬剤師資格を持つMRは、薬学6年制の卒業生が登場したことにより、約16%増の6459人と拡大。00年以降、漸減傾向だったMR全体での比率でも、前年比1・5ポイント増の12・7%と上昇に転じた。

 また、ここ数年、1000人前後増加していた男性MRが、0・3%減の5万5135人となった一方、女性MRは1・4%増の8711人と00年の調査開始以来、増加の一途にある。

薬事日報より

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